食べるために必要な動作は次の3つです。
食べものを口に入れる。(摂食)
口の中で食べものの形を整える。(咀嚼)
食べものを飲みこむ。(嚥下)
このなかで飲みこむためにもっとも重要なのは、嚥下動作です。
食べものを口に入れることはあまり問題なくできます。生活すべてに介護が必要な人でも口の中に食べ物を入れることができます。また、噛む力が弱くなっても、トロミをつけるなど食べものを工夫すれば、飲みこめる状態に形を整えることはできます。つまり、摂食や咀嚼は、まわりの人が助けることができ、ちゃんとできているかも確認しやすいのです。
しかし、嚥下は、自分の力だけでしかおこなえない動作です。まわりの人は飲み込みやすい食べ物を提供することはできますが、飲み込むこと自体を手伝うことができません。ですから、嚥下ができなくなると、ものを食べることができなくなってしまいます。
完全に自力でおこなければならないという点で、嚥下機能は食べる動作の中でもっとも重要になるのです。
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